5年前に旧対山館を全面改修し、新たに生まれた汀亭 遠音近音。
このホテルの玄関はかつての遊郭時代の旅籠 籠藤の建物です。
この建物は明治3年の築ですが、この建物には他の鞆の町家と大きく違った点があります。
これです。
お分かりでしょうか?
これは二階の屋根の瓦です。
下屋根の瓦はこちら。
そうなんです。
鞆の古い町家のほぼ全ては本瓦の紋が三つ巴なのに対し、この建物は全て丸に木瓜の家紋で統一されています。
よく見ると鬼瓦まで丸に木瓜の紋で統一されていました。
これはおそらく籠藤の紋だと思いますが、明治初期の建物としては瓦の保存状態が大変良く、少なくとも表の桁側と左側の妻側の全ての瓦が丸に木瓜の紋で統一さてれいました。
かつての遊郭の地に残る籠藤の建物、遊郭であった場所ならではの「粋」が今も残る遠音近音の玄関です。